江戸呑み……鳥徳(茅場町)

■江戸東京…敬意を表する先輩同輩が営む名店

■鳥徳(茅場町)

 

この日は6時半に茅場町で一件約束があったため4時半頃に茅場町に到着、しばらく周辺を散策した後お先に一杯引っ掛けることに…。茅場町新大橋通りの一本警察署寄りに居酒屋や焼き鳥屋などが立ち並ぶ通りがある。永代通りからだと茅場町1丁目の交差点を日本橋方向にちょっと行った左側、東京都民銀行の脇を入った通り。その通りの略中ほどに「鳥徳」。焼鳥のメッカ茅場町の中でも明治43年創業の老舗焼鳥店の代表格で現主人で四代目になる。人気が定着している老舗店であるがゆえ早めの入店が得策、開店の5時ちょうどに暖簾をくぐる。どうやら私が口開けの客だったようだが即座にあと二組の客が入店する。カウンターの焼き場の真ん前の席に通される。キリン生ビールとひなネギ、せせり、それに鰻の倶利迦羅(くりから)焼を頼む。この店は焼鳥のネタによってあらかじめ塩焼かタレ焼かが決まっている為いちいちそれを選択しなくてよいのが有難い。

 ガラス越しに焼き方が丁寧に串を焼くその仕事を見ながらしばらく待つと鰻の倶利迦羅焼が運ばれる。倶利迦羅焼というのは蒲焼にする鰻の端を集め串に巻きつけるように刺したもので、その名の由来は倶利迦羅龍王という不動明王の化身の竜が剣に巻きつき更にその剣先を飲み込もうとしているその姿に似ているからだという。しかしここの倶利迦羅焼は鰻の蒲焼のように平に串を打ち3センチ幅ほどに切り分けたようなスタイル。これでは倶利迦羅焼でないような気もするが山椒を軽く振って食べる。表面が香ばしく中がふわっとしていて旨い。タレのバランスもいい感じ。生ビールから菊正宗の熱燗にシフトする。東京の老舗店では菊正宗を扱う店が圧倒的に多い。秋葉原の赤津加や鶯谷の鍵屋、八重洲のふくべや藪蕎麦の系譜などもそうだ。菊正宗とくればつい昔あった西田佐知子のCMソングを思い出してしまう。

間もなくひなネギとせせりも運ばれる。こちらは塩焼き熱燗によく合う。菊正宗の熱燗をもう一本とつくね・野菜ハサミを追加。つくねは奇をてらったものではなく昔ながらのスタンダードな味がよい、野菜ハサミはひな鳥と甘唐辛子・椎茸がよく合いこれもまた旨い!満足。6時を過ぎ次々にお客がやってきるがやはりこの店の雰囲気からして年配のファンが多いように見受ける。長居は無用・・・・


■鳥徳(茅場町)

 

東京都中央区日本橋茅場町2丁目5–6

03−3661−0962